あとで読み返すためのお父さん日記

色々忘れちゃうので残してます。

上野で開催中の若冲展をもっと楽しむために事前に読んでおくといい本

すごい人出だそうじゃないですか。

 

現在上野で開催中の「生誕300年記念 若冲展」、なんか1時間以上ならぶらしいですね。

せっかくそんな時間を待って見に行くわけですから事前に予習をしておきましょう。

なので、さっそく1冊読んでみました。

若冲
若冲 澤田 瞳子

文藝春秋 2015-04-22
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タイトルのまんまですね。全8編の短編集です。

 

若冲は謎が多い人物と言われているのですが、わかっている史実をベースにして、フィクションとして書き上げられているのが本作です。若冲が描いた作品の謎に、作者の澤田さんは迫っていきます。 

 

最も有名な作品の1つで、今回の展覧会でも展示されている

 

「鳥獣花木図屏風」 プライス・コレクション蔵

 

これにはよく似たもう1つの作品があります。

 

「樹花鳥獣図屏風」 静岡県美術館蔵

 

この2作品。

 

両方共、若冲の作品とする研究者の方もいますし、プライス・コレクションの方は贋作だとする人もいます。つまり今回展示されているものは、贋作の疑惑がかかっているものという事になります。

 

でも、どちらも本物だという人もいるので、疑惑の作品だとはいえ、見る価値がないわけでもありません。

 

澤田さんの小説では、この2作品が存在する謎を大胆に解き明かしています。

史実の裏付けがないので、仮説の域は出ていませんが、研究者ではないので、大胆な仮説を展開できるのかもしれませんね。

 

肝心のその謎はというと、、、。

 

ぜひ本作を読んでお楽しみください。最後まで読まないと謎は明らかになりませんよ。

 

前半に貼られた伏線が見事にからなって謎が解き明かされます。 

純粋に小説としての楽しめる作品ですよ!

若冲
若冲 澤田 瞳子

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