中古市場で人気のないCanon AF35ML(オートボーイスーパー)ストロボ内蔵なのに大口径レンズ搭載のコンパクトフィルムカメラ
キャノンの古いコンパクトフィルムカメラには、大口径のレンズが使われているので今でも人気です。
例えばCanonet G-3 (G-III) QL 17とかですね。最後の17という数字が示すようにF1.7の大口径レンズが付いています。
このCanonetが発売されていた時期には、コンパクトカメラでも大口径レンズを搭載するのが普通でした。むしろコンパクトでも良い写りを求めるために、優れた大口径レンズを使うことに競争していたとか。
ところが、その小型のボディにフラッシュ(ストロボ)が搭載できるようになると、この大口径レンズ至上主義から180度方向転換します。明るい(大口径)レンズより、よりコンパクトで小さな(暗い)レンズが使われるよようになります。
暗ければストロボ使えばいいじゃん、という考えですね。より小さいレンズが求められていきました。
そんな流れに反するように、ストロボ付きでも明るいレンズを搭載しているカメラがあります。
Canon AF35ML(オートボーイスーパー)
これはストロボ内蔵ですが、40mm F1.9という、そのコンパクトなボディには不釣り合いなレンズが搭載されています。
他のストロボ内蔵コンパクトカメラは大抵F2.8もしくは3.5のレンズなのと比べるとかなり明るいレンズが選ばれてますね。
いろいろなカメラを探してみましたが、このカメラがストロボ内蔵コンパクトカメラで最も明るいレンズを使っています。
唯一無二のそんざいですよ。たしかに実物をみると、大きなレンズが存在感を出しています。
AF35ML(オートボーイスーパー)/AF35ML(オートボーイスーパー) クオーツデート - キヤノンカメラミュージアム
こちらが撮影結果。使用フィルムはFuji記録用フィルムISO100です。
でもせっかくのその大口径なのですが、自動露出なので、絞り開放で撮ってボケをコントロールしたりすることはできません。
オートフォーカスも搭載されているのですが、なにせそれが出始めの頃の機種ですから、まぁまぁピントを外します。
特に被写体までの距離が近いのが苦手のようですね。何回かフォーカスを合わせ直さないとピントが思ったところに来ません。
ちょっと宝の持ち腐れ状態になってしまっているAF35ML。中古市場でもあまり人気がありませんし、そもそも出回っているのもほとんど見かけません。
分解してレンズだけを取り出せば生きる道があるのかもしれませんが。それはちょっとかわいそう。
このまま手元においておこうと思いますが、次の出番はいつになるのかな、、。