あとで読み返すためのお父さん日記

色々忘れちゃうので残してます。

私がフィルムで撮る理由

iPhoneでも一眼レフと遜色ない写真が取れるようになった今。わざわざ手間にはかけてフィルムカメラで写真を取る理由って何でしょうか?

 

Twitterでもつぶやいていたのですが、こちらにもまとめてみますね。

 

大人になると何かを楽しみに待つ、というのがどんどん少なくなってくると思うんです。それに今は技術の進歩もあって、欲しいものがすぐに手に入りますよね、ドラマも映画もオンデマンド。まだかなー、まだかなーと待つあの感覚です。

 

でもフィルムカメラで撮るというのは、子供の頃に毎週のドリフが楽しみでしょうがなかったような、あのドキドキ。それを思い出させてくれます。どんなに高性能なフィルムカメラでも、安いトイカメラでも。現像が終わるまでは結果はわかりません。

 

フィルムを巻き戻して、現像に出して、戻ってくるまでのあの時間。ドキドキしますよね。どんな風に写っているのかな。あの色は再現できたのかな。今回もお気に入りのレンズは良い仕事をしてくれたのかなーと。期待が広がります。

 

予想通りの時もあれば、期待が裏切られて落胆することもあります。でも自分の期待以上の素晴らしい結果が出た時。どこにでもある日常が、忘れられない1枚になった時。待った分があっただけ喜びが大きく、かけがいのない記憶として残ります。

 

そんな1枚がこれです。他の人にはなんてことのない写真かもしれませんが。私に撮っては特別で、Hasselbladを購入してまだ使い慣れていない中で戸惑いながら撮影したものです。現像に出すときも心配でしたが、この光の描写や、小さな息子をやわらかい質感で描くレンズの描写は期待以上でした。

 

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この日のことはもう2年以上前ですが、はっきりと覚えています。どんな道を通ったのか、天気や、風の具合、どの場所から狙った構図だったのか、鮮明な記憶として残っています。もちろんスマートフォンでもたくさん撮るのですが、こうして鮮やかな記憶が残っているものはありません。

 

わざわざフィルムカメラで撮影するのは、手間もかかりますし、お金もかかります。息子の成長を鮮やかな記憶とともに残すことができるというのは最大のメリットではないでしょうか?

 

これが私がフィルムで撮る理由です。